バックボーンを持つ
PHP研究所の雑誌「THE21」No.299 2009年10月号に、読書術の特集がありました。
何名かの著名人の読書に対する考え方や読み方がインタビューで紹介されています。
最初の北尾吉孝氏は、「精神の糧」となる名著を何度も繰り返し読むのだそうです。世界で一流と呼ばれているような人物というのは、みんなしっかりしたバックボーンを持っている。読書を通じて、自分のなかにバックボーンを作ることが大切だというのです。
クリスチャンであれば、神への信頼というバックボーンをもつことの大切さは実感としてわかります。
日銀の総裁であった速水優氏もそうでした。72歳で総裁になり、たいへんな重圧の中、信仰を頼りに5年の在任期間を無欠勤で通したそうです。
総裁室の奥の部屋には、イザヤ書のことば「恐れるな、わたしはあなたとともにいる」と書かれた掛け軸があったことは有名です。神が座標軸であり、人からどう思われるかは二の次、そんな人生だったと言われています。
第二次世界大戦のとき、外務省の命令に逆らって、ユダヤ人にビザを発給し、6,000人のいのちを救った外交官杉原千畝氏もそうですね。戦争という異常な事態のさなかに、人としてのあり方、すべきことにおいてぶれることがありませんでした。
キリスト教信仰のバックボーンというのは、本来、ただ頑固な強さというものではなく、自分が神様に愛されていることを知っているからこそ、与えられた使命を全うすることのできる強さであり、愛に裏打ちされた、しなやかな強さです。
読書ということに戻れば、まず聖書を繰り返し読むこと、そこから愛と力を受けることが、バックボーンを作ることになるのだなあと思いました。
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