オルパとルツ
旧約聖書のルツ記は、4章からなる短い物語。
異国の地で夫と息子たちを失ったナオミは、ふたりの嫁を連れて、ふるさとユダへ帰ろうとします。
本当にこれがいいのだろうかと、ナオミは考え続けていたのでしょう。
途中で、嫁たちに、実家へ戻って再婚し、幸せになってほしいと告げます。
ここでオルパは、ナオミのことばを受け入れて実家に戻ります。
一方、ルツは、あくまでもナオミと一緒に行くと言ってききません。
人間的には、ふたりとも、姑思いのよい嫁であり、どちらの判断も間違ってはいなかったと思います。
オルパは、ナオミが自分を思ってくれる気持ちに応えようとしました。
ルツは、ナオミと運命をともにしようとしました。
オルパとルツの唯一の違いは、ナオミの神、天地創造の神への信仰にかけるかどうか、ということでした。
私は、どうも、いざというときの判断を誤りがちです。
そのときは精一杯考えたつもりが、後悔することが多いのです。
信仰が関わるときは、ほんとうに信仰的に判断ができるように自己訓練しなければ、と思います。
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