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A Ray of Hope

温度差

今朝、NHKのドキュメンタリー番組「救命救急センター 激動の50日 - 被災地 再起への記録」が放送されていて、思わず釘付けになってしまいました。
石巻赤十字病院は、地域でただ一つ残った大きな病院として、救急患者を一手に引き受け、市内の被災者を守るためにあらゆる手段を講じて働いていたことがわかりました。
この病院に関しては、ずっとNHKが取材を続け、以前から報道はされていたようですが、落ち着いてテレビを見ることがなかったなあと思います。

想像を絶する惨状。
「いのち」がかかっている文字どおりの「緊急」事態。
誰も経験したことのない状況の中、そのひとりひとりの「いのち」の重さを受け止めて活動を続ける医師、スタッフ。

編集されたものを見るだけで何が分かるかと言われればそれまでだけれど、現場で語られる一言一言が心に残ります。

震災後、なかなか食料が届かず、多くの人が飢えている。
ところが、会議のために車で仙台へ。
「あっ、ラーメン屋やってる・・・。別世界だなあ・・・」
会議の中では、なぜ物資が届かないのか、という現場の声に対して、「つっついているんですけどね、上が動かない」で終わってしまう。
「上に行くほど決定に時間がかかる」とあくまでも客観的な対応。
くいさがる医師たち。
ここでTVカメラが外に出され、ドアが閉められました。

今、「温度差」ということばがよく聞かれます。
仙台と石巻に限らず、被災した県内でも、温度差があることを自分の団体の支援活動の中で知り、ショックを受けました。
情報がきちんと届いていないということもあったのでしょうか。

温度差があるのは、ある程度、仕方のないことだとは思います。
体験しなければわからないことがあります。
共感能力にも相当の個人差があります。
それにしても・・・。
やるせない。

我が市の広報誌に、人命救助のために被災地へ派遣された消防隊員のレポートが掲載されていました。
淡々と書かれてはいたが、きっと言葉にできない体験をされたことでしょう。
行間からあふれてくるものがありました。

現地に行けない者は、せめて現地からの生の声に精一杯、耳を傾け、心を向け、自分にできることをし続けていくしかありません。


A Ray of Hope
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